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アスベストが人体に及ぼす影響はありますか?

現在、住まいと同じ敷地内にある離れの建物を解体しています。

発がん性のリスク増加が代表的で、大きな被害として次のようなものがあります。

肺がん、中皮腫、間質性肺炎、良性石綿胸膜炎、びまん性胸膜肥厚、胎児への影響

肺がん

アスベストの健康被害で最も代表的なのは発がん性です。アスベストを解体する際に粉じんが発生しますが、その中に含まれる細かな繊維を大量に肺に吸い込むことで、肺がんの発生リスクが高まります。アスベストの繊維は体内で分解することができず、アスベストを取り込もうとした細胞を死滅させてしまうために、それががんの発生につながるといわれています。

中皮腫

アスベストの健康被害として、もう一つ知られているのが悪性の中皮腫です。中皮腫は主に胸膜にできる腫瘍で、悪性のもになると胸水が貯まることによって呼吸困難を招きます。他の臓器への転移を起こすことは希ですが、根治治療は難しく1年生存率が50%です。2年生存率が20%といわれています。

間質性肺炎

肺の間質組織を主とした炎症で、治療の困難な難病です。進行して炎症組織が繊維化すると、肺線維症と呼ばれます。呼吸困難、呼吸不全、咳等により、心不全を引き起こし死に至ることもあります。

良性石綿胸膜炎

胸膜に囲まれた胸膜腔内に水が溜まる病気です。自覚症状がない場合が半数ですが、症状がある場合は咳や呼吸困難を招きます。

びまん性胸膜肥厚

臓側胸膜と壁側胸膜が癒着し、硬くなることで肺のふくらみを傷つけ呼吸困難を招く病気です。継続的な治療が必要となることもあります。

胎児への影響

胎児への影響は特に認められていません。アスベストは呼吸器への甚大な被害が認められていますが、胎児や生殖細胞へ何からの被害が出たという報告は今のところ特にありません。

気をつけるべき点

以上のような健康被害からアスベストを含む建物を解体する場合は、アスベストの種類(レベル1〜3)によって適切な対処をして工事を行うことが解体工事会社に求められています。工事の際には、そのような措置を取っているかを確認すると共に、自身でも「洗濯物を外に干さない」、「庭を歩く時にはマスクを付ける」といった、アスベストを吸い込まない努力を行うことが大切です。

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