家屋調査を行うべき範囲はどこからどこまでですか?
所有しているマンションを取り壊す予定です。建物が大きい場合は解体する際にかなりの振動が出るため、振動に耐えられるかどうか近隣の建物の家屋調査が必要と聞きましたが、何軒先まで行うべきなのでしょうか。法での規定などがあれば教えて下さい。
特に規定はありませんが、影響を及ぼす可能性があると考えられる建物を施主・施工会社側が判断し、範囲を設定するのが一般的です。費用が掛かる話しなので、よく検討しましょう。
特に規定はない
家屋調査を行う範囲については、特に規定や該当する法律はありません。そもそも家屋調査とは工事中や工事後に近隣の方から、「家が傾いた」、「壁や基礎にヒビが入った」といったクレームがあった場合に備えた調査です。工事前と工事後の状態を比較して被害がないことを証明したり、被害があった場合に工事保険の申請のための資料に使われます。
施主・施工会社側が判断
家屋調査を行う範囲は施主や施工会社側で判断を行います。解体する建物との距離や地質などから、影響の生じる可能性のある建物を判別し調査を行います。壊す建物の構造や規模にもよりますが、最大でも30〜40m程度の距離が調査範囲となることが一般的です。
広ければ広いほどリスクヘッジができる
調査範囲が広ければ広いほど、証拠として資料を提出できる家屋が増えるため、なにかあった時のリスクヘッジになることは間違いありません。解体工事によって近隣の方が不安な気持ちになると、解体をきっかけとしてそれ以前からあった損傷を認識することは珍しくありません。証拠があればお互いすっきりとした気持ちで結論を導くことができるため、大型の建築物やRC造の建築物を壊す際には重要な要素といえます。
費用面と併せて検討
しかしながら、家屋調査を行うためには別途費用が必要となります。調査範囲が広くなればなるほど費用も高額になるため、費用面とのバランスを見ながら施工会社と検討するのが良いでしょう。(施工会社から提案があるのが一般的です)