工事完了後、境界杭が誤って撤去されていることに気づきました。復旧は誰の負担で行うものなのでしょうか?
解体工事完了後、現場を確認したら境界杭が撤去されていることに気づきました。境界杭は撤去してはいけないものだと思うのですが、復旧費用は誰の負担で行うものでしょうか。費用を負担させられるのも、手間がかかるのも避けたいのですが、どのようなやり方で境界杭を再設置するのでしょうか。
原則として、杭を抜いたものの負担で再設置を行います。
境界杭の設置は、境界に関係する人間が立ち会い、土地家屋調査士、もしくは測量士が入れます。
業者に伝える
境界杭が解体工事に伴い、何らかの原因で抜けたことを解体工事会社に伝えます。その上で隣地の人に事実関係を伝え、再設置時には立ち会っていただくよう依頼します。解体工事会社に再設置を依頼しますが、この時の手続きは上述のとおり、関係者が立ち会い、土地家屋調査士あるいは測量士が設置場所を確認し境界杭を入れます。
解体工事会社が直接入れるケースも
誤って撤去しても、まだ残っているコンクリート塀など何らかの目印の側に以前の境界杭があった場合は、ある程度設置場所が自明といえます。この場合は関係者が立ち会い、互いの合意があれば解体工事会社が直接入れても問題ありません。境界杭そのものはプラスチック杭や金属の鋲なようなものがありますので解体工事会社でも再設置は可能です。
目印がない整地後の境界杭の再設置
整地後、何もない状態で境界杭が撤去されたのが判明した場合は、杭の設置場所を確定させる必要があるため、再測量の必要性があります。その後に関係者が立ち会い、土地家屋調査士あるいは測量士が設置場所を確認し境界杭を入れることになります。この場合、測量費用等の負担に関しては、解体工事会社が誤って撤去した場合は、業者の負担になります。
解体工事会社から事前に伝えられるケースがある
解体工事の作業上、例えばコンクリートの基礎と隣接している場合に、基礎を解体するには、どうしても境界杭も撤去せざるを得ないなど、解体の妨げになる場合などは、事前に解体工事会社から伝えられます。この場合は、撤去する杭の場所の確認などのために施主及び隣地の方など関係者の立ち会いが必要です。同時に、事前に連絡を受けた場合は、再設置の費用負担を業者と打ち合わせておくとよいでしょう。また、隣地に対しては、境界杭が飛んだ場合(解体時の撤去)の対処について説明します。
補足
上記の事を実行された方が隣地とのトラブルを事前に防ぐことになります。解体時における境界杭の紛失による、土地トラブルの発生が予測されるからです。