見積金額の税抜き表記は違法ではないですか?
解体工事の見積書をもらいましたが、税抜き表示されていたため驚いています。確か、見積書の金額は税込み表示をしないといけないように認識していましたが、これは違法ではないでしょうか。こちらでいちいち消費税を加算しなくてはならないので不親切な表記をする業者だと感じましたし、違法表記をしている業者ではないでしょうか。
違法ではありません。税抜き表示と総額表示の誤認がない表現方法であれば、問題ないことが総額表示義務の特例措置で定められています。
法律的には問題ない
本来、価格表示において消費税も含めた総額表示義務が定められていましたが、平成26年10月1日より消費税転嫁対策特別措置法が施行され、総額表示義務の特例措置が許されています。これは消費税増税時における販売者の値札管理等の負担を減らすためのもので、外税表示や税抜き価格の強調表示を行っていれば、必ずしも総額表示をする必要はないというものです。法律の期限である平成29年3月31日までは税抜き表示が認められています。
総額表示に切り替えることが業者としても望ましい
消費税転嫁対策特別措置法の中には、平成29年3月31日までの期間であっても消費者の利便性に配慮するという観点から、事業者はできるだけ速やかに税込み価格を表示することが定められています。解体工事会社の価格表示は、見積りの計算ソフトやエクセルの計算式を少し変更すれば変えられる程度のもので、店の値札をすべて取り替えるほどではないため、比較的容易に総額対応が可能です。総額表示に早く対応した業者であれば、施主のことをよく考えているとといっても過言ではありません。