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電子マニフェストを利用していれば優良会社ということですか?

解体工事の優良業者であると判断する基準の一つに、廃棄物をきちんと処分した証拠となるマニフェストを発行していることと聞きました。依頼しようと思っている解体業者にマニフェストについて質問したら「弊社は電子マニフェストを採用しています」と言われました。それだけで優良業者と判断して良いでしょうか。

廃棄物処理に関する積極的な姿勢は見られますので、最低限の水準は満たしている可能性は高いといえます。しかし、対応面や施工技術、価格が伴っていて、はじめて優良業者といえます。

廃棄物処理に関する理解が高い

電子マニフェストは、廃棄物処理の流れを電子化データとして残すために、1998年12月に導入された制度です。それまではマニフェストは書面での運用しかありませんでしたが、この制度が導入されたことによって、より情報の伝達がスムーズになることが期待されていました。しかし、実際にはデータ管理に不慣れなアナログな担当者が多く、電子マニフェストの普及率は2012年度末の時点で約30%にとどまっています。今回の業者は新しい制度を積極的に取り入れたということですので、廃棄物処理に関する前向きな取り組みとして評価できると思います。

対応と施工技術、価格が伴ってはじめて優良業者

しかし、電子マニフェストだけでは優良業者とはいえません。優良業者として評価するには、対応、施工技術、価格といった様々な面で高いレベルを維持していることが必要です。

対応

担当者の施主に対する言葉遣いや身だしなみ、納期に関する意識などのビジネスマナーや、近隣の住民に対する配慮といった解体工事会社ならではの対応です。

施工技術

建物を安全に且つ効率的に壊すことができる施工技術です。解体工事会社にとっては本業の部分です。

価格

工事の合理化や企業努力によって、施主にとって魅力的な価格を提示できることです。

ただの処分場ではないかの確認もお忘れなく

今回の業者は、廃棄物処理に関する意識が高い業者と見なすことができますが、廃棄物処理専門の業者でないかの確認も大切です。解体工事会社という看板掲げている業者には様々な業態がありますが、その一つとして処分業者が解体工事会社としての営業を行い、工事自体を解体専門業者に流している場合があります。廃棄物を自社処理できるのは魅力的ですが、取り壊しを下請けに出した分、割高になる可能性はあります。大前提として自社で取り壊しを行っているかの確認も大切です。

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