解体費用の原価管理をして粗利を向上させる方法
粗利計算を細やかに行う
前回、粗利を意識することの重要性について述べましたが、今回は粗利計算を日常業務の中で細やかに行う方法について触れたいと思います。
表計算ソフトで「邸ごと」に管理をする
お勧めしたいのは一邸一邸の損益計算書を作成し、どれだけの利益が残ったか、見込みとのずれがどれくらいあったか、という点をチェックすることです。エクセルを使えば図のような損益計算書を簡単に作ることができます。これを利用して工事前後で粗利の計算を行って下さい。
まずは見込みと結果のブレを減らすこと
工事前の見込みと工事後の実績のずれを減らす工夫を行いましょう。ずれがあるということは、「見積り時点で何かを見落とした」か「工事中に無駄な経費が発生した」かのどちらかが原因として考えられます。ずれをなくす努力をすることは見積もりの精度向上と、工事中の無駄の削減につながっていきます。
次に経費削減の努力を
ずれをある程度減らせたら、次に行うのは経費削減の努力です。損益計算書を見ながら「少ない人工で工事を行うためにはどうしたらよいか」、「人件費を削るためにはどうしたらいいか」、「処分費用を減らすために工夫はできないか」といった振り返りを行えば、何らかのヒントを見つけることができるでしょう。
直接受注で粗利を大幅改善しよう
更に利益を改善するためには、受注の仕方自体を改善することも必要です。下請工事のみを請け負っているようでは、どうしても元請けの要望に併せて工事費用を決めざるを得ません。ホームページなど自社で集客できる仕組みを作り、元請工事を増やしていくことが粗利改善の大きなポイントです。