実例!住宅解体工事の見積書
住宅解体工事の見積書
ひとえに解体工事の見積もりと言っても、その書式は業者によって様々です。
このトピックでは、解体工事会社の見積書を3つのレベルに分けて紹介いたします。
職人気質の成せる業?ザックリ一式表示タイプ
一式表示解体見積もり
○特徴
建物撤去費用は坪単価×○○坪=○○万円、外構撤去費用は一式□□万円、というように解体場所を示す最低限の項目を表示するのみの見積りです。解体工事会社さんの約2割がこのような見積りになります。
○注意点
大まかなことしか書いていないので、工事項目に何が入っているかが分かりづらいのが難点です。写真の見積りではブロック撤去一式と書いてありますが、「それではどれくらいの長さを撤去するの?」と言われても分かりませんね。口頭でのやり取りが中心になってしまうので、後になって「言った」・「言わない」のトラブルになってしまうことも考えられます。このような業者さんと打ち合わせをする場合には、別途メモをとるか、解体範囲を現場でマーキングするなどして、打ち合わせの内容を形として残すことが重要です。
他にも、トラックはどれくらいの大きさのものがくるのか、養生はするのか、ガードマンは配置されるのか、といった中身がまったく見えてこないので、他の見積りと比べるときには、同じ条件になっているかどうかをしっかりと確認したほうが良いでしょう。
項目と単価は表示。標準見積りタイプ
標準的解体見積もり
○特徴
こちらの見積りは項目と単価がほどほどに表示されています。解体工事会社の中では標準的なタイプで、全体の6割程度がこのような書式(縦書き・横書きの違いはあると思いますが)で見積りを作成します。
○注意点
項目がしっかりと書いてあるので、後になって契約時の工事内容を証明するためには十分な内容になっていると思います。ただし、建設リサイクル法提出の金額など、なかにはこちらから確認しないと分からないこともありますので、【解体の見積書を比較するときのポイント】の内容も参考にしながら、こちらから能動的に確認するとうまくいくと思います。
詳細まで明快!親切・丁寧見積りタイプ
新設・丁寧解体見積もり
○特徴
標準タイプの内容に加えて、廃棄物の処理費用や申請費用といった非常に細かい項目まで丁寧に記載されている見積りです。解体工事会社の2割程度だと思います。
○注意点
解体の原価項目がわかるような程度まで表記がされているので、透明性の高い見積書だといえます。何が含まれているかは一目瞭然ですし、丁寧な仕事には非常に好感が持てますね。(今回は金額部分しか掲載していませんが、実際の見積書には解体物件見取り図、公図、現場写真などまで一緒にまとめられていました。)このような業者さんであれば、きっと工事も丁寧にしてくれることでしょう!
ちなみに、このような丁寧な業者は道路の保護、ガードマンなど、他の業者が見落としがちな部分までしっかりと計上してくれるため、他の業者よりも高く見えがちです。第一印象で「高い」と判断するのではなく、まずは詳細を確認しましょう。